2016年5月25日~29日、メタ資料学研究センターのメンバー4名(西谷・三上・後藤・渋谷)と管理部職員1名、ならびに千葉県立中央博物館島立理子氏の計6名で台湾を訪問しました。訪問の目的は、台南市の國立臺灣歷史博物館での総合資料学に関する研究手法の紹介と今後の事業の進め方についての意見交換、中央研究院歷史語言研究所と國立臺灣大學における人文系資料の状況調査です。
國立臺灣歷史博物館での協議は、下記のスケジュールで行われました。
日時:2016年5月26日(木)9:30~15:20
場所:國立臺灣歷史博物館
次第:
09:30~09:40 挨拶 王長華(國立臺灣歷史博物館・館長)
09:40~10:20 「科技與博物館:博物館資源的調査與應用」 謝仕淵(國立臺灣歷史博物館)
10:20~11:00 「可將博物館資料變換為『活資料』的『研究循環資料取得模型』實踐建構」西谷大(国立歴史民俗博物館)
11:10~11:50 「総合資料学のための情報システム基盤プロトタイプ」後藤真(国立歴史民俗博物館)
11:50~12:50 昼食休憩
12:50~13:30 「博物館資料を活用した多分野横断研究の開発」三上喜孝(国立歴史民俗博物館)
13:40~14:20 「資料をどう見るか?考古科学の立場から」渋谷綾子(国立歴史民俗博物館)
14:30~15:20 総合討論(司会:王長華)
総合討論では、博物館資料にはさまざまなジャンル・種類があり、館と館をつなぐ際は各館のしくみを、国と国をつなぐ際は互いの文化を理解することがまず重要であることが共通意見として出されました。考古遺物の復元を含む「素材分析」などのように、1つのテーマ・資料に対する多様な情報を集めてシステムを作り、多分野連携の研究を進めていくこと、また、研究成果を博物館の展示としてどう結びつけていくか、今後、総合資料学で進める国際発信・研究連携のもととなる議論がかわされました。