国際シンポジウム「料紙研究×自然科学 古文書研究の新展開」へ参加

 2019年11月23日(土)、歴博が共催する国際シンポジウム「料紙研究×自然科学 古文書研究の新展開」が東京大学本郷キャンパスで開催され、メタセンターからは小倉慈司准教授と天野真志特任准教授が参加しました。

 本シンポジウムでは、総合資料学のテーマのひとつである異分野連携に関わって、古文書料紙を多面的に分析するための方法論を中心に、これまでの古文書研究との連携に向けた議論が行われました。今後、本シンポジウムの成果を受け、共同研究などによる新たな古文書学の進展が期待されます。

【日時】 2019年11月23日[土] 10:30-16:20
【会場】 東京大学本郷キャンパス 山上会館大会議室
【主催】 科学研究費補助金基盤研究(A)「「国際古文書料紙額」の確立」(課題番号:19H00549)
【共催】
東京大学史料編纂所、国立歴史民俗博物館
科学研究費補助金挑戦的研究(萌芽)「前近代の和紙の混入物分析にもとづく「古文書科学」の可能性探索」(課題番号:18K18534)
東京大学史料編纂所2019年度一般共同研究「前近代の和紙の構成物分析にもとづく古文書の起源地追跡」・「松尾大社所蔵史料の調査・研究」・「多可まち杉原紙研究所所蔵寿岳文章和紙コレクション料紙調査研究」

【プログラム】 総合司会 天野真志(国立歴史民俗博物館)
10:30-10:55
開会挨拶・趣旨説明 渋谷綾子(東京大学総合研究博物館)
10:55-11:45 講演1 湯山賢一(神奈川県立金沢文庫)
「日本における古文書料紙の変遷」
13:00-14:00 講演2 鍾 國芳 Kou-Fang Chung(台湾・中央研究院生物多様性研究中心)
「How paper mulberry DNA tells stories of Austronesian migration and paper invention」
14:00-14:30 報告1 石川隆二(弘前大学農学生命科学部)
「カジノキの遺伝的多様性は古文書の由来を説き明かせるか」
14:30-15:00 報告2 高島晶彦(東京大学史料編纂所)
「デジタル機器を利用した楮繊維の分析」
15:10-16:10 パネルディスカッション
 パネリスト:湯山賢一、鍾 國芳、石川隆二、高島晶彦
 モデレーター:渋谷綾子
16:10-16:20 全体コメント 小倉慈司(国立歴史民俗博物館)
16:20 閉会

パネルディスカッションの様子
小倉准教授による全体コメント