2016年7月7日(木)・8日(金)の両日、全国歴史民俗系博物館協議会(歴民協) 第5回年次集会が、石川県立歴史博物館および石川県立美術館のホールで開催されました。
全国歴史民俗系博物館協議会(大学付置の博物館も含まれます)の起ち上げは、東日本大震災を契機しています。科学系、美術系、動物園・水族館などの館が、それぞれの館種別組織を持っているのに対して、歴史民俗系の全国的な組織がなかったからです。
この組織の目的は、歴史民俗系の博物館が、相互の交流と連携をはかることによって、基盤で地域社会の基盤である歴史・文化を、いかにして守り未来へ残していくかを探りながら、実践的に行うことを目指しています。
全国各地からおよそ100名の方が参加されました。今回のテーマは、「被災文化財の再生」と「博物館・リニューアルの時代」の2つでした。
(詳細は 歴民協ホームページhttp://www.rekimin.com/ 参照)
総合資料学は、大学付置の博物館や全国各地の博物館の資料を研究の対象としています。3年前から、総合資料学を進めるにあたって、ご協力をお願いしていました。今回は目的に加えて、これまでの実績と現在の進捗状況について説明し、皆様から貴重なご意見をいただくとともに、改めて総合資料学の推進について、ご賛同を得ました。
今回の年次集会に参加して、全国の博物館では、災害時の資料のレスキューや、地域文化の復旧、それに博物館のリニューアルを行うには、明確な理念とともに、新たな資料の保全、活用のための研究が必要不可欠だと痛感しました。それだけに総合資料学の果たす役割は大きいと思いました。