2017年12月10日 じんもんこん2017歴博共催企画セッション「歴史研究と人文研究のためのツールを学ぶ」を開催

2017年12月10日「人文科学とコンピューターシンポジウム2017」(じんもんこん2017)第2日目のプログラムとして、歴博共催企画セッション「歴史研究と人文研究のためのツールを学ぶ」を開催しました。

人文情報学に関係する研究の中には比較的容易に使えるツールもたくさんあり、その開発の事例はじ んもんこん等でも報告されているものもあります。それらのツールを活用し、人文学の多くの成果を出して いくことは、さらなるツールの可能性を導き出し、ツールのさらなる開発へとも繋がります。

人文情報学は「総合資料学の創成」事業の重要な柱であり、歴史研究に情報技術を活用するモデルの構築が求められています。総合資料学で行 なっている事業では、基本的には大型のデータベースやシステムの構築を中心としていますが、基礎ツールを理解し、歴史研究への可能性を模索することも欠かすことのできない重要な要素です。

上のような趣旨のもと、人文情報学ユニット研究員の関野氏など、人文情報学分野で活動する7名の研究者に8つのツールについて紹介をして頂きました:

  • デジタルアーカイブ管理ツールであるOmeka チュートリアル 中村覚氏(東京大学)
  • 時間情報システム HuTime チュートリアル- 暦の変換 関野樹氏(総合地球環境学研究所)
  • くずし字などの読めない文字を推定するMOJIZO チュートリアル 耒代誠仁氏(桜美林大学)
  • みんなで翻刻(歴博・橋本雄太)
  • くずし字アプリ(歴博・橋本雄太)
  • KH Coder (大阪大学・上阪彩香氏)
  • IIIF Curation Viewer (CODH・鈴木親彦氏)
  • 異体字セレクタセレクタ (東京大学大学院・王一凡氏)

各発表者が使用した資料や参考URLを「歴史研究と人文研究のためのツールを学ぶ」Webページ集として公開しているので是非ご覧ください。会場の聴講者からは「来年もまたやってほしい」という声も上がり、好評を頂くことができました。