2019年3月3日(日)、第3回地域連携・教育ユニット研究会を山形大学にて開催しました。
地域研究を進める上で、調査成果を地域と共有することが不可欠です。そのなかで、地域社会に広く発信する方法として展示活動が注目され、博物館に限定されない移動型展示のあり方が各方面で模索されています。
移動型展示については、調査成果の並列に留まらないさまざまな検討が進められています。特に、学生を主体とした発信による教育的効果も指摘されており、今後のさらなる検討が求められています。
国立歴史民俗博物館では、移動型展示キットとして「モバイルミュージアム」を製作し、館内展示に留まらない展示活動を検討しています。本研究会では、これらの取り組みを地域連携・教育活動と連動させていくために、地域調査の成果を発信する方法として、さらに学生教育の新たなツールとしてモバイルミュージアムの可能性を議論しました。
研究会では、新たに制作したモバイルミュージアムも展示し、これらのキットを調査・教育の現場で活用するために求められる組織整備や多角的連携の必要性が議論され、地域連携・教育の新たな展望を協議することができました。
日時:2019年3月3日(日)13:00-17:00
場所:山形大学 人文社会科学部1号館101教室
【プログラム】
13:00 開会
13:00~13:05 趣旨説明 天野真志(国立歴史民俗博物館)
13:05~14:10 西谷大(国立歴史民俗博物館)
「総合資料学とモバイルミュージアム」
モバイルミュージアムの紹介と検討
14:20~15:00 崎山直樹(千葉大学)
「歴史的思考としての展示作成: ツールとしてのモバイルミュ
ージアムの可能性」
15:00~15:40 大平聡(宮城学院女子大学)
「学校資料の調査・保存と展示活動」
15:50~16:40 討論
16:40 閉会