新型コロナウイルスの蔓延下ではありますが、研究成果の発表をオンライン等を活用しつつ進めています。また、それに合わせて連携等の強化も進めたいと考えています。
2020年11月26日 大学共同利用機関法人、4法人(人間文化研究機構、自然科学研究機構、情報・システム研究機構、高エネルギー加速器研究機構)が共同で行っております研究プロジェクトI-URICの研究会(国立水沢天文台と各地オンラインで結ぶハイブリッド形式)に後藤・亀田が参加しました。後藤から、近現代の研究資料の保存と継承の問題について、議論を提起し、水沢天文台の亀谷収先生から現在の天文台資料の状況についてお話をいただきました。その後、東京大学の加納靖之先生より、実際に自然科学系の過去の研究資料をデータ化した際の活用の例についてお話をいただき、議論を行いました。議論では、特にもの資料はそれだけではなく、さまざまな付加要素についてもアーカイビングを実施しないと、記録の意味をなさないと言ったことが議論されました。
2020年12月6日 総合研究大学院大学・文化科学研究科が主催するフォーラムに後藤が参加しました。こちらでも11月の問題意識を引き継ぎ、現状の課題を全体に広げるような議論を展開するとともに、共同発表者であった前山和喜さん(総研大院生)からは、コンピュータに関する総合的な問題提起をしてもらいました。
2020年12月15日 Making History Together: Public Participation in Museumsというパブリックヒストリーに関係するオンラインシンポジウム(主催:University of Luxembourg)で、亀田・橋本・後藤の3名が参加し、総合資料学と深く関係する二つのプロジェクト(特別推進研究のkhirin-c・橋本が進める「みんなで翻刻」)について、紹介をし、討論を行いました。非専門家と専門家がどのように協業を進めるのか、特にみんなで翻刻の事例を中心に討論が行われました。
11月及び12月6日のものは、文理融合型のデータアーカイブ、12月15日のものはパブリックヒストリーと、総合資料学が展開し、新たな萌芽が見えつつあります。本研究プロジェクトもあと1年を残すのみとなりましたが、その後の更なる研究の促進を見据え、地域・文理融合・国際展開を重点的に進めてまいります。