大学との組織的な連携について(平成28年度)

「総合資料学の創成」にあたっては、歴博の大学共同利用機関としての性質から、大学との連携協定に基づく活動にも力を入れております。
本ホームページやマスコミ等で既報の内容とも一部重なりますが、平成28年度に歴博の締結した協定のうち、「総合資料学の創成」に特に関わりのあるものを報告いたします。

・神戸大学大学院人文学研究科との学術交流に関する協定(4月1日)
神戸大学には「歴史資料ネットワーク(資料ネット)」の事務局が設置されており、「総合資料学の創成」ならびに人間文化研究機構の主導する「歴史文化資料保全の大学・共同利用機関ネットワーク事業」との連携に向けて、制度設計を含む協議を行いました。
歴史資料ネットワーク

・千葉大学との包括的な連携・協力に関する協定(10月7日)
既にご報告しておりますとおり、千葉大学の学生の皆さんを対象に集中講義を実施し、歴博の国際企画展示「台湾と日本―震災史とともにたどる近現代―」を活用しながら、総合資料学が目指す「複数の資料を結びつけ、新たな知識の表現を目指す」というテーマに挑戦していただきました。

2月13日~15日 千葉大学で総合資料学の授業

・東京大学史料編纂所との学術交流・協力に関する協定(11月1日)
史料編纂所と歴博の双方が得意とする荘園研究を更に発展させるため、IIIF(国際画像相互運用規約)に準拠する形で、双方の所有する荘園関係画像データならびにデータ共同運用体制の整備を行いました。

・佐賀大学地域学歴史文化研究センターとの連携・協力に関する協定(11月29日)
佐賀大学附属図書館所蔵の、地域史・藩政史研究の一級資料とされる「小城鍋島文庫」のうち、特にデジタル化によるアクセス向上が見込まれる『小城藩日記』について記事データベースを作成するなど、地域資料の研究・普及モデル構築のための準備作業を実施しました。