11月22日 東京都千代田区の尚友会館にて、歴史民俗系博物館協議会関東ブロックとの共催で、国際研究集会「文化財のデジタル化とその保存・活用―イギリスと日本」が行われました。文化財保護法の「改正」が取りざたされる昨今、デジタル化を含めた、博物館の意義が再度問われようとしています。今回は、英国ウェールズ国立博物館長デービッド・アンダーソン氏の来日にともない特にウェールズの博物館展示の特性についてお話をいただき、後藤からは日本の文化財のデジタル化の最新の状況について、説明をしました。討論では、データ提供の際に「何を正しいデータとして」提供するのかと言った話題や、ウェールズというイングランドとは異なる位置付けをもとにした展示とWebでの表現手法(例えば、ウェールズ国立博物館のWebサイトは英語だけではなく、ウェールズ語でも記されているなど)といった点について話題となりました。
今後も、総合資料学の創成事業では、海外動向や機関とも連携を深めつつ、デジタルネットワーク構築を進めて参ります。
日時: 平成29 年11 月22 日(水) 17:45 ~ 20:10
場所: 尚友会館 8 階会議室(東京都千代田区霞が関3-3-1)
講 演
デイビッド・アンダーソン(David Anderson 英国ウェールズ国立博物館長)
「イギリスにおける文化財の保存と活用について―ウェールズ国立博物館の実践をふまえて―」
報 告
後藤 真(国立歴史民俗博物館・准教授)
「日本における文化資源と歴史資料の大規模デジタル化の現状と課題」
討 論 (司会:久留島 浩 国立歴史民俗博物館長)
デイビッド・アンダーソン、後藤 真、三木美裕(国立歴史民俗博物館・客員教授)
閉会挨拶 小林淳一 (東京都江戸東京博物館・副館長)
主 催: 国立歴史民俗博物館「総合資料学の創成」事業(メタ資料学研究センター)
全国歴史民俗系博物館協議会関東ブロック(関東ブロック集会)